(記者)
関連してなんですけれども、JR東海、2027年の目標をまだ取り下げたりはしてないと思うんですけれどもこの2027年に関しては、実際間に合うと思われますか、どうお感じになってますか。
(知事)
基本的にリニア中央新幹線、この整備工事はですね、大阪と東京を結ぶというのが全線開通なんですね、はい。ですから、その東京と名古屋は、実は部分開通でしかありません。今、新幹線絡みで言えば、金沢まで来ている北陸新幹線が敦賀まで行くと。従って金沢はですね、今、北陸新幹線とどうなるか、あるいは日本海新幹線となるのか知りませんけれども、最終的には大阪まで行くということになっております。そこまでのものは全部、部分開通を重ねながらやってるわけですね。ですから、今の北陸新幹線も、ついこの間まではですね、長野行き新幹線と言われてたわけです。だけど部分開通をしながら、長野行きまでやりながらですね、そして徐々に延伸していると。そしてこの、これはバイパスとして、既存の新幹線のバイパスとしてこのもう一つの新幹線を作るんだっていうことで始まったのが、この長野、金沢、敦賀、そしてそこから近畿に至るというこの新幹線のプロジェクトであります。リニア中央新幹線は、大阪までやって3大都市圏で7,000万人の人たちを一つの都市にすると。いわば大東京をですね、スーパーメガリージョンと言ってますけど、そういうするっていうんでありますから、それが2045年というふうに言っておられた。これがですね、本来の目標でしょ。その2045年が、財投のおかげをもちまして、8年早まって2037年にできると。だから2037年に大阪までできるというのがですね、全線開通目標ということでなければならないと。そこにどう間に合わせるかっていうのが、リニアを引き受けたJR東海さんの使命であろうと。ところがまだ名古屋から三重を経て、奈良から大阪に入ると。大阪の駅も決まってないと。大阪の知事さんがですね、大阪の駅ができてない理由がもし静岡のことに遠因だと言った。これは飛躍のある議論で、まず、工事を進めたければですね、そういうその自分たちがJR東海と一緒に、また地元の人と一緒に解決すべき問題というのは、2037年までにやるって言ってるわけですから、それまではすべて部分開通ですよ。ですからその部分開通はですね、何か新規の事業で名古屋までが全線開通であるかのごとき、これは詭弁ですよね。もともとリニア新幹線は、大阪までっていうふうに言って、それで初めて効果を発揮すると。だからその名古屋までっていう人はですねおかしいと。名古屋までやった後ですね、そこまで名古屋まで行って、地下50メートル、60メートルのところからエスカレーター、エレベーターで上がって、それからまた地上のホームに上がって、今度既存の新幹線に乗り換えて、そして適当な椅子に座ってですね、大阪まで行くと。あるいは逆に大阪から来て、名古屋で降りて、そして地下に降りて、また待ち合わせをして、リニアに乗って40分ほどで東京に行くと。こんな不便なことをするならば、乗らない方がいいって言われるのはですね、部分開通として新大阪までの直通開通でないからなわけですね。ですから、何か2027年だけがですね、ものすごく大きく報じられているというのは違うというふうに思っておりまして、その意味でですね、前にも例を言いましたけれども、そうですね、これからいわゆる入学試験が始まると。入学試験、仮に5科目があったときにですね、一番苦手なのが数学だと、あと4科目はむちゃくちゃ得意だと、じゃあ
どうするかと。苦手なところ、一番難しいのをしっかり勉強して入学試験に備えるというやり方もあるでしょう。一方、残りのですね、4科目、これをですね、満点に近い点を取って、全体の総得点で合格点に達するというやり方もあるでしょう。そういうふうにですね、この人間が決めたものですから、山は動きませんけれども、ルート、あるいはですね、この工期などというのはですね、変えることができるわけですね。しかも変えることができるとこの全幹法でうたわれてるわけですね。それを国は、事業者がもし要請した場合にはそれを認めるとまで書かれてるわけですから。ですから、これしかないというふうなですね、この間JR東海の金子社長が、もうそれ以外のことは全然考えていないと。いろんなそれまでいろいろ考えてきたことですね、今やっていることと違うじゃないかと。いろんなこと考えないとですね、先ほどの記者さんの質問じゃありませんけど、不測の事態が生じたときにはですね、どうするんだと、ええ。ですから、そういうことが実は危機管理と言うべきものであって、そうしたものが十分にできないで、やみくもにともかく、トンネルを掘るとかというふうなことはですね、大会社としてはですね、あまりこの褒められたものではないと思います。
(記者)
ありがとうございます。
(記者)
すいません、今の点についてちょっと大事なところなので、はっきり伺いたいんですが、6月に金子社長が知事とお会いになったときに、リニア新幹線の意義は東海道新幹線のバイパスであるってことをかなり強調していらっしゃったと思うんですが、今の北陸新幹線の話は、この東京大阪間での意味のバイパスとしての役割を担うので、リニアはその意味では必要なくなったという意味のお話をバイパスで北陸新幹線の話に触れていらっしゃったのかちょっとそこについて。
(知事)
両方ともバイパスですよね。ですから、そういう機能を持つと思いますよ。この津波区域でありますから、この東海道新幹線というのは。もともと東海道線というのは、今でいう中山道、ここを通るというのが、東京と大阪、京都・大阪を結ぶ構想だったわけですけども、なかなかにこの山が多いのでですね、工事が難航して、それで箱根のトンネルを抜くことができるという技術ができ上がりましたので、現在の東海道線というふうになったわけです。そうすると中山道はもともといわゆる艦砲射撃を受けてですね、東海道の交通網がやられると大問題だということで、山の中を走るっていうのが当初の計画だったわけですよ。そうした中で、今幾つかのものが、より早く行けるようにとかというふうなこととかですね、それからもちろん、新幹線ていうのは速いということがあって、鉄道はなるべく速い方がいいということで、それで今、時速500キロ以上出せるリニア新幹線、これで東京で勤めた人は、例えば中央線の立川から東京の都心まで行くのに1時間ぐらいかかりますけど、それぐらいで本当に大阪と東京が結ばれると。だからもう一つの都市だと。これをスーパーメガリージョンと言ってるわけですね、要するに大メガロポリスですよ。日本をひとつの都市にしてしまうという、こういう考えですね。そうするとそれが今ですね、中心の話はですね、バイパスとは関係なしに、今は20万を超えたと感染者が。そのうちの3分の1弱が東京都だけだと、一番多いと、毎日、毎日、毎日。そしてこの神奈川や埼玉や千葉で2人に1人は東京ですね、10万人以上。そして、あと愛知とそれから大阪、兵庫を入れると、4人に3人以上がですね、この感染源になってるわけです、その3大都市圏が。だから、1時間以内でそれが結ばれるってことはですね、いわゆる全部首都圏みたいになっちゃうわけですから。今首都圏にはGo To トラベルやめろって言ってるわけでしょ。そういうようなものを作るのかということになるとですね、そこがひょっとして本当にリニアがいるのかという問題点になってくるでしょう、今は。違いますか。ですから、北陸新幹線は北陸新幹線として、もちろん早く東京に出たい、早く大阪に出たいという地元の意見がありますが、全体の一つの大義名分としてですね、もう一つのルートがあった方がいいというのが含まれてたはずです。でも、リニアもそういう面が言われていると。しかし、一番大きな目的はスーパーメガリージョンという、7,000万を超えるですね、1大都市を作るという、それが今問われてると言えば北陸新幹線とは全然違う意味合いですね。
(記者)
リニアの有識者会議について、JRの金子社長がその議論の進展について大変評価してますけれども、一方で地元の利水者の反応を見ると、特に座長コメントのまとめ方を中心として大変な不信感がある中で、現状この有識者会議のやり方で突っ走って仮に一定の結論を出したとしても、今の利水者や流域首長の反応を見ると、到底受け入れられるものにはならないんじゃないかなと思うんですが、知事はどうお考えでしょうか。
(知事)
いや、記者さんの言われる通りですよ。ですから、この利水者、地域住民の理解を得るというのは、国交大臣意見でもあり、一番重要なことです。そこがそういう不信感を持ってらっしゃると。それと全く違うことをですね、JR東海のトップが言われるっていうのは神経を逆なでしてるっていうことと等しいのでですね、ここはよく今地元がどういうふうなこのJR東海の説明に対して、その印象を持ってるのかということは謙虚に受け止められねばならないと思います。 |